BrassBandのコンサートかなと思っていました。金管楽器とドラムとダンスとコーラスのコラボです。
十年以上も前からアメリカで人気の舞台で、知らないのは私だけ、有楽町の東京国際フォーラムはファンで満員でした。BlueManも良かったけれど、その数倍の迫力があります。
太鼓だけのパフォーマンス(鼓童)は観ましたが、それプラス、フルートからチューバ?までが鳴り響き、ダンスもきれいで、客を盛り上げチケットの高さも納得でした。3人の若い日本人の奏者はハイレベルで、特に日本には中高ととブラスバンド経験者はたくさんいると思いますが、ブラストは日本中を公演するので、きっとどこへ行っても大人気間違いなしでしょう。
「人類はどこから来たのか?」がキャチコピーではあるが、神は自分に似た人を創造したとの聖句を思わせる、冒頭の人間に似た宇宙人によって誕生したらしい。プロメテウス号に乗って行き着いた星にも、その宇宙人はいて、人に似ている加工物があり、しかも、生物兵器まで作って貯蔵しているという、とんでもなく悪い創造主であったのだ。生物兵器は更に極悪で人間はおろか創造主でさえも抹殺するという、バトルロイヤルなみの大騒動である。でもヒロインはアンドロイドに助けられ生き延びて脱出するお決まりです。
監督のリドリースコットは人類の誕生を描いたのでなく、30数年前のエイリアンの誕生物語を見せたかったのか?怪獣スペクタクルはハイテク技術でますます洗練されてきました。
アイスランドはいかにも宇宙の惑星と思える最高のロケ地でしょう。アンドロイドのマイケルファスペンダーは「シェイム」のセックス依存症のヒーローと同じく体温を感じさせない名演技でありました。
3Dは新作映画が出来る度に進化しているなと感じさせます。★★★★
出演作が常に良い評判の「ブルーバレンタイン」で 生活力のない、しかし現状肯定、満足なのだが、妻に捨てられる悲しい男だった「ライアンゴスリング」が、今回は寡黙でクールなお兄さん役で、影のあるヒーローになった。L.A.の砂漠の乾いた空気が感じられる画面で、顔まで怖い極悪マフィアと、好きな女を守るために痛い思いをしながら、人生ただただ不幸な方にしか進まないハードボイルドな戦いをするヴァオレンス映画。
今回もまた、バッドエンドでした。キャリーマリガンも『シェイム』で不幸な妹役を引きずり、これまた幸せになれない一生を案じさせる、演歌に出てくるヒロインのようなあたり役でした。文化村のようなところでしか上映されない感じの名作が、地元のユナイテッドシネマで観れて思わぬ拾い物でした。★★★★
もう二ヶ月も前の映画です。あまり良い映画だったので感想がまとまりませんでした。
1930年代のパリ、モンパルナス終着駅庁舎に、時計番のおじさんの後に時計台に不法在留として住着き、両親はなく学校も行かず、かっぱらいのその日暮らしの孤独な少年ヒューゴの冒険劇ですが、同時に映画を発明した「メリエス」を賞賛し、活動映画トーキーの時代、そして現代のムービーに至る歴史を教えてくれます。
まず、ヒューゴの不思議な顔。シャーロットランプリングのような、実在するのかと思う青い瞳。そして昼は暗く不潔なヨーロッパなのに、エッフェル塔が建った時代の、夜の電気がともる整然としたパリ市を俯瞰する美しさ、カラクリ人形自体にはそれほどの役割はなかったのですが、産業革命以来の、機械のメカニズムの美しさ、「戦火の馬」にもあった機械の恐ろしさを20世紀の明暗で見せます。
機械オタクのヒューゴが存在価値に悩む恋人に言う「世界が一つの機械なら、一人一人の人間も、欠かすことの出来ない大事な歯車のパーツの一個」=いらない人間なんていない。とかいう台詞に深く教えられたのでありました。
ちなみにナチス親衛隊SSの格調高い黒い制服をデザインしたのは、ドイツの『HUGO BOSS」だそうです。ナショナルジオグラフィックからの知識でした。
春に退職なさった、ふじみ野市のお客様より、詩と鮎の絵の手拭いのご注文を頂きました。鮎は清流のコケを主食にしていて、本体はもちろん、そこにいると水の匂いまで、新鮮な香りが判るといわれます。昔より別名香魚と書かれています。
周囲に同類が来るといきなり興奮して体当たりして、怒るとえらの後ろに黄色いマークが出るそうです。その習性を利用して共釣りが有名です。また、石につくコケを歯で食べると、独特のスジの跡がつきます。
長い竿で川に入って、日光を反射して光り輝く鮎を釣り上げるシーンは春の風物詩ですね。
詩、デザイン、色指定、レイアウトなど全てお客様がご自分で描かれました。ご期待に沿えるよう、特岡生地、型を二枚使った細川、色のぼかしが入った入魂作です。
第一次ヨーロッパ大戦が始まる頃、英国デボンの貧しい農家の主人が、何を迷ったのか、農耕に適さない、サラブレッドを買ってしまったことから、物語が始まります。犬が主役のドラマはたくさん見てきましたが、馬は初めてです。名馬ジョーイは息子アルバートと共に楽しい生活を送り、共に成長していくが、ある日徴用され大陸に渡り、
騎馬隊英国士官が倒れ、ドイツ軍に引き取られ、それこそ馬車馬のように働かされます。同僚?」の黒馬と共に活躍しますが、黒は病に倒れ、ジョーイも終戦間じかに射殺されそうになるところ、アルバートと奇跡的に対面し共に故郷に帰ることが出来ました。
馬はヨーロッパとアジアの一部で家畜として長い歴史を人類と共に過ごしているのですね。日本人は馬に乗る人が少ないけれど、昔ヨセミテで公園内の乗馬ツアーに参加したら、アメリカ人は子供もぜんぜん気軽に馬を操るので驚きました。私は振り落とされないように必死で2時間くらい周りを見る余裕も無く鞍をつかんでいました。「アポカリプト」でもマヤに上陸したスペイン人は銃と馬を持っていたということです。南北アメリカのネイティブは当時馬を飼育していなかったのです。
スピルバーグ監督は「プライベートライアン」ではDデイの血だらけの迫真の戦争映画を撮ったけれど、今回は戦争の恐ろしさは分かるけれど、子供も観る事が出来るように血は一切見せません。それにしてもディズニーの動物ものには泣かされますね。
「フェルメールからのラブレター展」を渋谷文化村に観に行きました。
17世紀のオランダでフェルメールをはじめ、同時代の同じような作風の画家が、全て手紙を読んだり、描いたりしているテーマの絵を30点くらい出展されています。
17世紀のヨーロッパといえば、石造りの家で、電気は無く、窓も小さい屋内は、さぞ暗かったと思いますが、日照やランプの灯の明かりを受けた被写体の陰影は、別珍のつや、絹の光沢、髪の毛のほつれ、顔のつや、表情が生き生きと再現されます。写真が無い時代に、写真以上に遠近感、デフォルメされた絵は、これを買って所有するパトロンに大きな満足を与えたことに違いありません。
オランダ商人が持ち込んだ絵画は、18.19世紀の浮世絵画作家に、それまでの日本画に無かった、陰影で奥行きを現すインスピレーションを与えたとも、葛飾北斎のドラマで言っていました。
それにしても、入館料1.500円と音声ガイド500円二人で4.000円。あんまり高過ぎじゃないでしょうか? www.somecco.co.jp