「ミリオンダラーベイビー」「グラントリノ」そして今回「トラブルカーブ」と常にその時どきの実年齢で主役を張っているクリントイーストウッド、今回も更に髪は薄くなり、首にも皺が目立つ様になってきました。しかし、声はよく通り、食欲旺盛、姿勢良く、歩幅も広く、怒りっぽい、いくつになっても颯爽としています。高倉健もずっとタートルネック着ないで、Tシャツ一枚で『あなたへ」に出れば良かったのに。
アメリカ人はよっぽど野球が好きなのか。「マネーボール」はGM、今回はアトランタブレーブスの目利きなスカウトマン。弁護士の超優秀な娘(エイミーアダムス)との軋轢を通して、いくつになっても仕事、人生を自己実現する努力は見る人に大きな希望を与えるこ間違いなしの秀作でした。★★★★
ヒストリーチャンネルで2007年BCCで放映された番組を偶然目にしました。アルベール・カーン(Albert Kahn)というフランス人が20世紀初頭に世界中にカメラマンを派遣して、市井の人々をカラー写真やムービーで撮影し、それが現在パリに「地球映像資料館」として残っているということです。 カーンは世界の民族の多様性を若い世代に紹介することで、国や宗教を超えた相互理解を促し、世界平和につなげたいと考えていたようです。 ユダヤ系フランス人のカーンは一代で1898年、自らの銀行を設立。その後ヨーロッパでユダヤ人排斥運動が高まると引退。1929年の世界恐慌により私財がすべて差し押さえられ、晩年は無一文であったそうです。
30代ですでに大富豪であったカーンは1908年から1930年まで、私財をはたいて,世界50カ国にカメラマンを派遣し、また同行し、当時最先端のカラー映像技術「オートクローム」で撮影された映像をコレクションしました。産業革命後、当時のパリは文化の、ロンドンは経済の中心地であり、中でも「HUGO」でも物語のメインとなる、映画の父と呼ばれるリュシエール兄弟の映像技術革命で、画像を保存出来る様になったことが、今のモバイル文化につながっていると思いました。私たちがよく見る100年前の映像とは、この時代にカーンによって派遣されたカメラマンによって撮影されたものがほとんどです。 中でも初の女性カメラウーマン、メスプレの1913年のアイルランドの風景が、20世紀社会が急激に変わってゆく様子をよく表しています。ネットで是非ご覧下さい。
私と同姓同名の、静岡県在住でISO審査員の井上登さんがお見えになりました。川越市の大きな会社のISO14001審査のために一般財団法人日本品質保証機構より数日間川越にご滞在とのことです。
井上さんはブログ「60歳からの人生の愉しみ方~一能一芸交流会」を発信していて、仕事と地域と家庭と個人の四つのバランス人生を愉しんでます。ブログも毎日数回更新、文章も写真もレベルが高くて、更に俳句もつくり、その才能と、毎日がトピックの連続でうらやましい限りです。http://blog. livedoor.jp/noboru0123/
趣味で、日本全国の井上登さんを訪ねてお話しているとのことで、ネットで井上登を検索したら世の中には同姓同名の人がたくさんいるものですね。あまりのお話の楽しいことで、写真を撮るのを忘れて残念なことをしました。
井上様、ブログ毎日拝見します。また川越に来ることがあったら是非ご連絡をください。
この時期「リンカーン/秘密の書」が上映されていて、奴隷貿易とヴァンパイアを結びつけてスーパーヒーローリンカーン大統領のアクション物として面白そうだったのだが、今日はペイトリオット、ロバート・レッドフォードが、監督として「アメリカ政府の陰謀」「正義のあり方」という題材に大上段から斬り込んだコクがあるドラマを選択しました。南北戦争終結間際、1865年4月14日に起こったエイブラハム・リンカーン大統領暗殺事件の裏側を描く。 物語のヒロインは、暗殺実行犯ジョン・W・ブースの共謀者8名のひとりとされた下宿屋の女主人メアリー・サラット(ロビン・ライト)。母親で、未亡人で、信心深いカトリック教徒で、南軍を強く支持し、かたくなに無罪だけを主張していた彼女は、およそ公正とはいえない軍事法廷で裁かれ、アメリカで初めて絞首刑になった女性がヒロイン。息子の身代わりに沈黙を守ったのだが、北軍主導の政府の歴史観なので、といってもどちらのこともよく知らないのでなかなか気持ちが入りませんでした。同じようなセンスの「本を読む人」も戦後裁判でナチス戦犯にされるヒロインを扱った映画を思い出しました。どちらもタイトルのつけかたが良いのか悪いのかわかりませんが、これからも度々使われることでしょう。