2021年5月アーカイブ

おらほう来ねか大井郷(手拭い)

 一方で、昔ながらの畑作風景や、弁天の森、西部地区の「ふるさとの緑の景観地」に代表されるような、雑木林などの豊かな自然が残っています。
 
 旧大井宿周辺は、明治ら昭和の時代まで、さまざまな商店が存在し、営業していて雇用、生業として、また人々の便利、交流の場として機能し、地域社会、経済圏を作っていました。日本中どこのまちでも同じようだったのではないでしょうか?大井町の歴史を研究する会「おらほう来ねか大井郷」さまより手拭のご注文をいただきました。100cm 特岡生地
 
雪花柄.jpg    絞り染めとは、生地を圧縮したり、巻いたり、縮めたりして染色することで、染まる部分と染まらない部分を作り、模様を表現する技法の一つです。

 戦後間もなく生まれたいわゆる団塊の世代にとって、板締めで麻の 葉模様を藍染めにした綿布は赤ちゃんんのおしめとして懐かしいものでした。昭和後期に紙おむつが出回ってから、おしめを干す場面を目にする機会は全くといってよいほど失われました。
 
 雪花絞り(せっかしぼり)は、板締め絞りの代表的な模様。布を三角形や四角形に折り畳み、それぞれの"辺"を染料に浸すことで、独特の幾何学的な模様が染め出されます。折り畳み方、染める辺の場所、染めのちょっとしたさじ加減(染料の浸透具合)によって、雪の結晶と同じように、ひとつとして同じ模様は出来上がらないのです。
 ピンクの「雪花絞り」はその名の通り、ひとつひとつは雪の結晶のようで、そして雪花が並んだ布は万華鏡のようで、眺めているとつい引き込まれてしまう美しさがあります。涼しげなこの模様は、夏の浴衣にまさにぴったりです。
 江戸の町.jpgEXPKYEpUcAIuvN-.jpg    

  江戸の町の風景と、そこに暮らす人々のようすを、綿密な絵で紹介する、江戸絵本の決定版。江戸の風景が正確に描かれているのはもちろん、人間の表情やしぐさがひとりひとり、表情豊かにいきいきと描かれているので、眺めているだけでも楽しく、江戸の町を訪ねたような気分になれます。「小さなお子さんが眺めるだけで楽しめる一方、江戸に関心のある大人読者の期待にも応える内容です。

  案内役は、昔から東京に棲みついていて町の移り変わりを見てきたという設定の「妖怪小僧」というキャラクター。
 その妖怪小僧や、他の「隠れキャラ」たちが必ず場面のどこか隠れているという仕掛けもあり、「さがしもの」絵本としても楽しめます。

 江戸の暮らしについての造詣が深い絵本作家の太田大輔氏が、その知識と表現力を結集した、渾身の絵本です。(講談社)
 
太田大輔 1953年、東京に生まれる。グラフィックデザインの仕事を経てイラストレーターとなる。父親は長崎出身の絵本作家、故太田大八氏。長年アメリカンポップな作風で活躍した後、一転江戸時代を題材にした絵本などを手掛けるようになる。絵本に『絵本 江戸のまち』(講談社)、『カラクリ江戸あんない』『まげすけさんとしゃべるどうぐ』(ともに福音館書店)、長編読物に『江戸の象吉』(講談社)などがある。

 手拭い 100*35cm 特岡 反応染料を手捺染しました。

管理者用

2024年11月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

月別 アーカイブ