卒寿の風呂敷

  風呂敷紗綾形.jpg 紗綾形(さやがた)という文字から文様が浮かばなくても、この形は必ず目にしていると思います。「遠山の金さん」「大岡越前」など時代劇ドラマではバックの襖、武家の着物などでもお馴染みです。

この形をよく見ると、長く伸びた卍が繋がっています。卍は古代インドでヒンズー教の太陽神のシンボルや、仏教では釈迦の体に現れる吉祥の形とされ、功徳円満を表す意味として仏像の胸に描かれました。

卍が中国に伝わると万の字が当てられました。長く伸ばした卍であることから「長脚万字」、富貴が途絶えない「富貴不断頭」とされ、不断長久の吉祥文様として尊ばれたのです。

では、なぜ私達は紗綾形と呼んできたのでしょうか。それは江戸時代初期に中国から輸入された織物の多くに、紗地に綾組織で卍繋ぎが織られていたことに由来しています。

紗綾形はその後、婚礼をはじめ特に女性の慶事礼装の代表的な文様として定着しました。現代でも着物の白生地に最も多い地紋といわれ、紗綾形に四君子(梅竹蘭菊)の蘭と菊を配したものは格が高いとされています。
 この風呂敷はお父上の卒寿のお祝いにご注文いただいたもので、約90cm四方(二四幅)のシャンタンという生地で染めました。左下のマークはは「結び蔦」という紋で、初めて見ました。
 地紋も家紋もいかにも縁起の良さそうな風呂敷ですね。お祝いの引き出物にピッタリです。

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2017年5月

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